知識のブラックホール

知識収集活動全般。

書評:『一生お金に困らない生き方』

前回に続いて、心屋仁之助さんの本です。お題は『一生お金に困らない生き方』。

一気に読んでしまいました。読みやすくて面白い本です。

一生お金に困らない生き方

一生お金に困らない生き方

一番のキーポイントは「存在給」という発想と、「お金は空気のようにそこかしこに存在している」という意識のあり方でしょうか。

タイトルどおりに、一生お金に困らないかどうかは、自分の持つお金に対するパラダイムを変えらえるかどうか。

ちょっと危ないスピリチュアル系の気配もしないではないですが、割とまともな心理学系の本と一致している部分もあるんで完全に眉唾ではにと思います。

以下、各章ごとに抜書きプラス個人的な経験も踏まえていつも通りグダグダと。

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書評:『「好きなこと」だけして生きていく。』

はっきりとは書いてないけど、アドラー心理学系の本かな。

キーワードは罪悪感と覚悟でしょうか。

一番面白いのは第3章あたり。 自分の好きなことが見つからない、という人は第5章が参考になると思います。

やりたいことに取り組みたいけど迷いがある、あるいは、 対人関係や仕事でがんじがらめの方にお勧めしたい一冊です。

読んで一番の収穫

以前、オーディオブックで聴いて、いまいち腑に落ちなかった、嫌われる勇気の理解が深まった気がします。特に褒め方の話。 「好きなこと」を「自由」に置き換えてもほとんど内容に破綻がないと思います。

褒め方について

  • 「えらい」もダメ
  • 「頑張ったね」もダメ

頑張ったと言って褒めると、頑張らないと褒めてもらえないというメッセージになってしまう。

要するに、『嫌われる勇気』に書いてある承認欲求の否定。褒めたはいけないの理由が書いてある。

親が喜ぶ姿を見たいがために子供は自分を押し殺す。

「褒めるではなく、感謝する」(書いてないけど)

学校ルールの呪縛

  • 楽するなという呪縛
  • ズルはいけないという呪縛

合法的にズルするなら問題ない。

実際にあるハードルではなく心理的なハードルを避ける。

楽していい。働かずに暮らしてもいい。遊んで暮らしてもいい。

自分に許可を出す。

働かざるもの食うべからずという刷り込みを除去すれば、 食えるようになる(と信じる)。

以下、章別の感想。

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書評:『地方は活性化するか否か』と個人的見解

通称「ちかすい」で有名なWebコミックの書籍版の感想+α。

個人的には地方が滅びようがどうでもいい。

ただ、税金の無駄使いと権力による横暴は許せない。そういう屈折した理由で非常に関心のあるテーマ。

地方は活性化するか否か マンガでわかる地方のこれから

地方は活性化するか否か マンガでわかる地方のこれから

Web漫画版はこちら:Web4コマ 地方は活性化するか否か

可愛らしいイラストとは裏腹に厳しい現実を突きつけてくると評判のマンガです。 一番エグいのは8章あたりかな。

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もらう意識から稼ぐ意識へ(書評:『稼ぐまちが地方を変える 誰も言わなかった10の鉄則』)

賑わい創出だの、地域振興あるいは地方の活性化と騒がしい今日この頃。 別に行政に関連しているわけでもないですが、気になったので読んでみました。タイトルは『 稼ぐまちが地方を変える 誰も言わなかった10の鉄則 (NHK出版新書)

著者の木下斉氏はかつて「IT革命」流行語大賞を受賞したとか。本人が言い出したわけでも無いらしいが、ITを活用する若者の代表みたいなよくわからない理由で受賞したそうな。

一通り読んだうえでの一番の感想は、斎藤一人さんの著作と共通点があるなあ、というもの。 「小さく始める」とか「覚悟」とか「楽しく」というキーワードは斎藤一人さんの講演の頻出キーワード。

一番の要点は意識の問題。具体的に言うと「補助金をいかにたくさんもらう」から「稼ぐ」へ。当事者意識を持つ、ターゲット顧客を絞り込む。そして何よりも、 補助金よりも規制緩和・制度変更。 もう一点は、営業の重要性かな。営業してからものを作るという発想。買い手が決まってれば自信を持って商品を作れるし、誰も欲しがらないような商品にはならない可能性が高い。

今の日本の地方振興の一番の問題は、誰が受益者で、誰が主体的に動くべきなのかが欠けているのではないか。 本書の著者の主張から行くと、地方振興で得をするのは、不動産の所有者。主体的に動くべきなのも不動産の所有者。 アメリカの事例が紹介されているけど、地域の魅力が増すことによって所有する不動産の価値が上がるという考え方。

日本の場合、どうも不動産の所有者に土地を活用しようという意識が乏しいのだとか。本書によると地方の衰退の象徴たるシャッター通り、実はオーナーは大して困っていないらしい。 更地にするよりはシャッター商店街でも建物さえ立てたままなら税制的には問題ないようだし(今のところは)*1

面白いと思った文章

戦争を経験した世代の経営者から。

「息子たちの世代はすぐにリスクリスクっていうけど、俺らの時は死ぬこと以外をリスクなんて考えたことは無かった」 (「おわりに」より)

まあ、仰せの通りで。

世代論として

「稼ぐ」とか「利益率」というキーワードは堀江氏を連想させるところがある。また人の覚悟(熱意)とか先回り営業も具体的な顧客をイメージするという意味で行くと「顔の見える人を意識してサービスを作る」というペパボの家入一真氏の主張と相通じるところがある。発想が近いのか。割と世代が近い分、何か共通項があるのか。

読んでいて思い出したこと

昔の上司のセリフを思い出した。

「しんどいことをするからお金が貰える」

楽な商売はない。楽しい商売はあるかもしれないけど。

まとめ

「序章」と「おわりに」だけでも一読の価値はあるかと思う。 こういう「稼ぐ」とか「利益」というキーワードと地方再生のような公共性の高いキーワードがセットになった本が出版されるということ自体、いいことではないだろうか。 「お金儲けは卑しいこと」という固定観念が少しずつ崩れているのかと思う。

追記

一過性の地域振興策ではなく、「リピーター確保」が大事ではないか。これもまさに斎藤一人さんの話によく出てくる話。 また会おう、また来よう、また食べよう、また利用しよう…という「また」の話。魅力の話。

関連URL

topics.nhk-book.co.jp 本書で紹介されてる事例に関連する団体のURL。

関連本

読むだけでどんどん豊かになるお金儲けセラピー

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斎藤一人の道は開ける (PHP文庫)

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*1:空き家対策として税制改革でなんとかするつもりのようだけど

最近のKindleぶり

まあ、あれですよ。月替わりセールというものがあってですね。読書の秋という大義名分がありますからね。 Amazonギフト券というセーフガード(?)のおかげでどうにか自制していますが、便利すぎて危険ですね。

www.amazon.co.jp

最近のお買い上げ

¥323円で購入。iPod touchKindleアプリでバス待ちとか病院の待ち時間にコツコツ英語のお勉強。


¥348円。 いまいち。原因不明の体調不良とかの人は読んでみると良いかも。


卵は最高のアンチエイジングフード

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¥ 499円。健康本かと思ったら卵料理のレシピ本。卵に対するよくある誤解への回答もいろいろと書いてある。定価ではともかくセール価格ならコスパは良い。


別のセールなんでしょうか。なんか¥1,089円で購入。これは良い本残念ながら今値上がり中。 Kindleで技術書を買うのは抵抗感があるわけですが、この書籍は固定レイアウトではないのでセーフ。

現在つまみ読み中。


別にセールじゃないけど面白いと聞いたので。定価で購入。 結局4巻まで一気買い。

まとめ買い(Kindle)はこっち。

所感

電子書籍とはいえ価格の変動が激しくて、まるで飛行機のチケットみたいな状況ですね。隣の座席の人と自分のチケット代金が数倍とかいう笑い話。

買い時を逃すとせっかくの良書を手にしたはずが損した気分になるという。値引き販売しないAppleのスタイルの方が、買う側にとってはいいのかもしれないと思う今日この頃。


とかまあこんなです。それではまた。

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