知識のブラックホール

知識収集活動全般。

読んでいて辛いけど、勇気づけられる本(書評:『こんな僕でも社長になれた』)

前回に引き続き、家入一真氏の著作。順序としてはこっちが先。

こんな僕でも社長になれた

こんな僕でも社長になれた

前回ちゃんと書いたか忘れたけど、ロリポップとかムームードメインでしられるGMOペパボの前身、paperboy&co. の創業者の自伝。

内容としては生い立ちから起業、そしてGMOによる買収まで。

表紙カバーとカバー裏の顔写真から受ける印象は最近Webで見る印象とはちょっと違う。

二章と四章は読んでいてかなり気が滅入る。面白いのは五章から。特に初期の会社名と、その由来は面白い。

夫婦で運営していたサイトの名称をもじったらしい。てっきり「マジでダメな企画」とか「まるでダメなおっさん」とかそういうノリの略称かと思っていた。

「マダムA」から訛ってで合資会社マダメ企画だそうです。

家庭環境の話とか、幼少期の貧乏暮しとかその辺はいいのだけど、人間関係をこじらせてからの迷走っぷりはすごい。

普通だったら立ち直れないというか、せいぜいフリーターで終わっていても不思議はないような状況からネットとパソコンとデザイン力で這い上がっていく。

生い立ちからすると相当なコンプレックスというかハングリー精神的なものがあってもおかしくないんだけど、どうもそうではないならしい。

この本の出版次点ではその後の飲食業での失敗はちょっと想像もつかない。カフェ事業に関してつながるであろう喫茶店通いのエピソードは載ってるけど。

ここまで自分をさらけ出して本にできるのもすごいところ。

一種の極端な事例だし、ハッキリ言って特異点なんだけど、それでも勇気づけられる人は多いと思う。

人生の袋小路みたいな状況の人におすすめ。


以上です。

もっと自由に働きたい (U25サバイバル・マニュアル) (U25 SURVIVAL MANUAL SERIES)

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我が逃走

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