知識のブラックホール

知識収集活動全般。

中東情勢をより深く理解するための本(書評:『私はなぜイスラーム教徒になったのか』)

イスラム法学者として有名な、中田考氏に対するインタビューを再構成して書籍にしたもの。

氏の生い立ちからイスラム教に入信、留学などのエピソードを通して現代のイスラム教徒の実情を紹介している。

読みやすい文章でサクッと読み終えた。

中田氏がイスラム教徒(本文ではイスラーム教徒)になった理由そのものよりも、エジプト社会の風潮・価値観サラフィー主義などイスラム教徒が何を考えているのかの解説の方が面白いと思った。

例えばエジプトのタクシー料金に定価という概念がないとか、サラフィー主義者の最大の敵は黒魔術だとか。

マスメディアの報道によるイスラム社会への偏見を払拭するにはイスラム教を解説した新書を読むよりこの本の方が断然おすすめです。

以上。

広告