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書評:数学文章作法 基礎編

読んだのはかなり前だけど書評を書いておく。

数学文章作法 基礎編 (ちくま学芸文庫)

数学文章作法 基礎編 (ちくま学芸文庫)

作法は「さくほう」と読むのがポイント。著者は数学ガールの著者として知られる、結城 浩氏。

最も重要なこと

「はじめに」に書かれているとおり、この本の最重要ポイントは、以下の1行に凝縮されている。

読者のことを考える
結城浩. 数学文章作法 基礎編 (ちくま学芸文庫) (Kindle の位置No.155). . Kindle 版.

残りのページは具体例と解説といってもいい。 ただ、これには前提条件があっての話。

上記の一文の少し後に出てくる、次の一文こそ結城氏の真髄ではないかと思う。

私はいつも,正確で読みやすい文章を書きたいと思っていました.
結城浩. 数学文章作法 基礎編 (ちくま学芸文庫) (Kindle の位置No.171-172). . Kindle 版.

言いたいことはシンプルで、この「正確で読みやすい文章を書きたい」という「思い」があってこその、「読者のことを考える」ではないかと思った。

文章を書く動機について

個人的には不労所得で楽がしたいという思いがある。それと何となくパソコンの前に座って、ガチャガチャとキーボードを叩くこと自体が何となく楽しい。

そういう不純な動機の人間からするとこの本の、「読者のことを考える」というのは少し高尚すぎる気もする。

ブログぐらい書きたいように書いてもいいでしょ? というノリで書いているので。

ただ、文筆業でお金を稼ぎたいなら、理科系の解説文でなくとも、例えばライトノベルでも読者層について意識して書かないといけないのだろうとは思う。

書く動機に関していえば、自分が顔も名前も知らない誰かの書いたブログ記事に助けられたから同じように書いている面が少なからずある。

誰が読むかは知らんけど、少なくとも未来の自分が読んで役に立てばいいと思いながら今日もキーボードを叩いてる。

まとめ

各章で解説されているテクニックはどれも理にかなっているし、特におかしいと思った箇所はない。時間がないなら「はじめに」と第8章のまとめを読んで、個別の気になるトピックを読めばいい。

本という媒体(というか文章)を通じて何を伝えたいかが明確で、非常に丁寧でかつ簡潔で見事な文章だと思う。

本当にいい本というのは、主張が明確で、あちこち引用する必要がない本なのかな。


定期的に読み返すようにして、文章力の向上につなげたい。

それでは。